ホルムアルデヒドとガンの関係

2012-02-14


台北栄民総医院毒物科 楊振昌医師 | 2011 五月 13
引用自http://cisc.twbbs.org/lifetype/index.php?op=ViewArticle&articleId=2832&blogId=1
(ニュース)日本研究の結果によると、家庭でよく使われる発泡敷物がホルムアルデヒド、トルエンなど揮発性有機化合物など、発がん性物質を揮発する可能性があり、もし長期に触れると、幼児ぜんそくの機会が大幅に上がり、直接子どもの健康に影響する。保護者は気をつけないといけない!
(ニュース)中国南方日報報道、広州市質監局は、その市で生産される家具の4割が不合格で、そのうち一番よくみられる原因はホルムアルデヒド放出量が基準以上で、最も深刻な場合、一リットルあたり7㎎、中国国家標準の3.7倍に達する、と話した。
(ニュース)新居を購入、あるいは家を改装したい人は要注意!室内に入って「新しい家のにおい」はいつも人を興奮させるが、80%の伝統建材に含まれるVOC(揮発性有機物)、たとえばホルムアルデヒド、トルエン等物質が空気に発散して、頭痛、吐き気、目の痛み、めまい、バランス感失調等の症状を引き起こす可能性があり、6か月後においがやっと完全になくなる!
(ニュース)中国広州市質監局が、第二季製品監督サンプル抜き取り検査結果を公布した。カジュアル服合格率が最低で、わずか68.8%。注意するべきは、市質監局が公布した不合格リストの中で、2タイプのジーンズのホルムアルデヒド含有量が基準超過、それから4タイプの皮製品遊離ホルムアルデヒドが基準超過、二つの財布製品、1つの男性手袋と1つのカードケース製品が含まれる。
ホルムアルデヒドの特性と生活中の暴露源について4つのニュースを見た後、たくさんの人がホルムアルデヒドは一体何かわからないだろう。ホルムアルデヒドは一種の無色で、可燃性で、強烈な刺激性においがあり、よく使われる工業化学物で、各種建材と家具の製造に広く使われる。この他ホルムアルデヒドは防皺服製造にも使われ、のりと粘着剤の製造にも使われ、ペンキあるいは遺体と病理標本の防腐剤(俗にいうホルマリン)でもある。従ってホルムアルデヒドは一般の状況で、関連業界の作業環境に存在するだけでなく、室内と室外の空気中にも存在する(通常0.03ppmより少ない)。
室外でホルムアルデヒドの源は、主に自動車が排出する廃気だ。室内でホルムアルデヒドの源は家具、建材、タバコ、通気の悪い燃料施設(たとえばガスコンロ、暖炉あるいはストーブ)、新しく買った服あるいはテープ等だ。そのうち一番主要な源は尿素ホルムアルデヒド樹脂を粘着剤とする合成板製品だ。たとえばキッチンクローゼットと家具のパーティクルボード(particle board)、壁装飾とキッチンクローゼットあるいは家具の硬質合板(hardwood plywood paneling)、引き出し、小型キッチンクローゼットと家具上部のMDFボード (medium density fiberboard)に使われる。前述数種製品の中でMDFボードが含むホルムアルデヒド樹脂量が最高だ。その他の合成板製品、たとえば軟木合板(softwood plywood)、薄片パーティクルボード(flake strand board)、定向パーティクルボード(oriented strand board)は主に外見装飾につかわれ、フェノール類ホルムアルデヒド樹脂を含んでいる。このタイプの製品が放出するホルムアルデヒド含有量は尿素ホルムアルデヒド樹脂の製品より低い。
ホルムアルデヒドの人体に対する危害
ホルムアルデヒドは揮発性が高いので、人体に対する危害は主に呼吸器に対する暴露、その次が皮膚暴露だ。ホルムアルデヒドの人体に対する影響には、急慢性中毒、アレルギー、と発がん性等作用が含まれる。ホルムアルデヒドを吸い込んだ後、一般的に0.1ppmの濃度の時、目、鼻咽喉と気管を刺激し、目がかゆくなって涙を流し、粘膜が痛み、口が渇き、のどが痛み、のどの渇きとせき、呼吸困難など症状が起こる。
空気中のホルムアルデヒド濃度が0.1-0.3ppmの時、ホルムアルデヒドは比較的敏感なグループに対して、呼吸器刺激と敏感を引き起こし、ぜんそくを誘発するかもしれない。濃度が0.3-0.8ppmに達した時、大部分の人がホルムアルデヒドの鼻を刺すにおいを感じる。1-2ppmの濃度で全ての人に対して軽度の刺激がある。濃度が2-3ppmに達した時、鼻と咽喉が痛くなる。濃度が4-5ppmに達した時、さらに明らかな粘膜刺激症状が発生し、一般人はだいたい10-30分耐えられる。濃度が10ppmの時、一般人は過半数が数分間しか耐えられない。濃度が10-30ppmにまで上がった時、さらに明らかな呼吸器刺激、せき、胸のつかえ、呼吸困難とゼイゼイという呼吸音が起こる。濃度が50-100ppmの時、ホルムアルデヒドは数分間以内に肺水腫、肺炎、気管支刺激、胸のつかえ、頭痛、動悸、目やけどを起こす。深刻なときは死に至る。ホルムアルデヒドがもし皮膚に触れると、皮膚炎症と刺激作用を引き起こし、刺すような痛み、乾燥、皮膚発疹を引き起こし、しかも皮膚炎を引き起こす。もしホルムアルデヒドを飲めば、吐き気、深刻な嘔吐、口の痛み、胃痛、皮膚蒼白、下痢、小便困難、血尿、めまい、昏睡、酸中毒、けいれん、さらには昏迷あるいは呼吸衰弱で死に至る。かつて成人が30ml、 37%のホルマリンを飲んで死んだという報告がある。
目はホルムアルデヒドに対していちばん敏感な器官の一つで、ホルムアルデヒドに触れた後の不快な症状は濃度とも関連がある。濃度が0.01-2ppm(5-20%の人は0.5-1ppmの時に刺激を感じる) 時、刺激で目に炎症が起こり、2-3ppmのときに目に刺すような痛みが生じ、4-5ppmの時に涙が流れ、10ppmの時に涙が止まらなくなり、さらに濃い溶液にさらされると、深刻な刺激とやけどをする。慢性危害部分で、ホルムアルデヒドを長期に吸入するとぜんそくが起こり、呼吸器刺激と肺機能が悪くなる。他にホルムアルデヒドは皮膚刺激と接触性(刺激性とアレルギー性を含む)皮膚炎も引き起こし、皮膚の指すような痛み、赤み、湿疹(発疹、亀裂が、肘、足と部分あるいは全部の顔と頸部に発生する可能性がある)が発生する。

ホルムアルデヒドには発がん性があるか?
ホルムアルデヒドの急性刺激作用はとっくによく知られているが、その発がん性作用は1980年代にやっとだんだん重視され始めた。まず研究用のラットで、ホルムアルデヒドは鼻腔癌を発生させることが発見された。ますますたくさんの研究結果によって、1987年にアメリカ環境保護署は異常高濃度あるいは長期暴露状況下のホルムアルデヒドを可能性のある発がん性物(probable carcinogen)に分類した。WHO管轄下の国際炎症研究総署(IARC)も1995年にホルムアルデヒドを第IIA級の発がん性物(human probable carcinogen)に分類した。2004年になって、IARCはさらにホルムアルデヒドを第一級発がん性物、つまり人類で確認された発がん性物(known human carcinogen)に変え、ホルムアルデヒドは鼻咽喉癌、副鼻腔癌、白血病と関連がある可能性があると結論付けた。他にホルムアルデヒドは肺、口腔、咽喉、胰臓と脳のガンとも関連がある可能性があるが、証拠に限りがある。

ホルムアルデヒドと鼻咽喉癌
現在すでに少なくとも6個の研究がホルムアルデヒドと鼻咽喉癌間の関連性を示している。そのうち最大の研究は、ホルムアルデヒドにさらされた労働者の追跡研究だ。結果によると、これらの労働者は、アメリカの一般民衆と比べて、高濃度あるいは累積のホルムアルデヒド暴露量を問わず、明らかな剤量反応関係(dose-response relationship、すなわち剤量が高いほど、発がん性リスクが高くなる)がある。しかも鼻咽喉癌で死ぬ比率も高い。この追跡研究以外、その他いくつかの対照研究でも、研究者は同様に、ホルムアルデヒド暴露量が多い者は、も明らかに高い鼻咽喉癌リスクがあることを発見した。IARCの結論は、現在すでにホルムアルデヒドと鼻咽喉癌の間の関連性を指示するのに十分な証拠がある。

ホルムアルデヒドと白血病
現在ホルムアルデヒドと白血病関連の多くの研究が、特定職業のホルムアルデヒド暴露(たとえば病理学者あるいは葬儀産業の労働者)は白血病の罹病率と死亡率を増やすことを示している。この種の関連性は剤量反応の関係が存在する。たとえばアメリカガン研究所(National Cancer Institute)が25,619名の労働者に対して行った研究で、高剤量(短時間に大量あるいは平均暴露量)、と長い暴露時間はすべて白血病罹患リスク、特に髓型白血病(myeloid type leukemia)と関連がある。事実上、過去にホルムアルデヒドと白血病関連の研究も、研究観察の対象に生まれた白血病型態が、主に髓型白血病だったことを発見した。もちろん全ての研究がホルムアルデヒド暴露と白血病の関連性を指示するわけではない。たとえばある14,014名のイギリス労働者に対して行われた長期研究は、ホルムアルデヒド暴露と白血病死亡率の増加に全く関連がないことを示している。従ってIARCの結論はホルムアルデヒドと白血病の間に強い関連性があるが、この種の関連性はまだ十分でないかもしれない。

ホルムアルデヒドと鼻癌あるいは副鼻腔癌
ホルムアルデヒドと鼻癌あるいは副鼻腔癌関連の研究は、現在少なくとも6項関連の研究がある。これらの研究の結果によると、職業あるいは非職業性のホルムアルデヒド暴露、たとえ可能性のある干渉因子をコントロールした後でも、男性あるいは女性の副鼻腔腺癌増加と関連がある。この他累積暴露量の指標と発がん性の間には剤量反応の関係が存在する。あるデンマークのホルムアルデヒド暴露労働者関連の研究で、研究者はホルムアルデヒド暴露と鼻部の鱗状細胞癌罹患リスク増加に関連があることを発見した。
もちろん全ての研究がホルムアルデヒドと副鼻腔癌間の関連性を支持するわけではない。いくつかの流行病学研究で、ホルムアルデヒドは鼻癌あるいは副鼻腔癌のリスク増加と関連があると発見されていない。従ってIARCが現在ホルムアルデヒドと鼻癌あるいは副鼻腔癌関連の流行病学証拠はまとめるのは、限りであると纒めた。
どうやって生活中のホルムアルデヒド暴露と罹癌リスクを減らすか
ホルムアルデヒドの人体に対する健康危害を減らすには、いちばん重要なのはやはり身の回りの暴露源、特に職業上あるいは住居の過量暴露を遠ざけることだ。職業上の仕事暴露は、現在法律で8時間の平均濃度が1ppmを超えては得ないと規定している。室内空気部分について、アメリカ環境保護署は新築の建築物に限って、室内空気中ホルムアルデヒド濃度は0.016ppmを超えてはならないと定めている。この署が行った調査研究の中で、新居のホルムアルデヒド濃度は平均で約0.076ppmだった。30日後約0.045ppmだった。国内環境保護署が民国94年12月に公告した「室内空気品質建議値」では、室内1時間で度測定されるホルムアルデヒド濃度は0.1ppmを超えてはならないと勧告している。従って関連の住居製品が理論上放出するホルムアルデヒド量は、この建議の制限値より低くべくという。もちろん民衆が自分で住居のホルムアルデヒド濃度を検査することはあまりできないので、家具を買う時、下記数項目の建議を考慮して、過量のホルムアルデヒド暴露、これによって引き起こされる毒性、アレルギー、さらに発がんリスクを減らす。

家具を購入する前、関連製品がホルムアルデヒドを含んでいるかどうか、理解しなければならない。ホルムアルデヒドに対して特に敏感な場合は、合板を使っていない家具(たとえば原木家具)を選択するのがいい。尿素ホルムアルデヒドを含んでいないエクステリア級(exterior-grade)合板家具は、ホルムアルデヒドの放出量が比較的低い。家の中に新しい家具がある時、室内の風通しを保たなければならず、窓を開けて、換気扇を使ってもよい。他にいつももしクーラーを使っていないなら、風通しを保ち、室内空気品質を維持する。ホルムアルデヒドは温度、湿度が上昇した時放出量が増え、従って家中の温度、湿度を適当な状況に保って(たとえばクーラーあるいは除湿機を使用して)、ホルムアルデヒドの放出量を減らすべきだ。室内で植物、たとえばボストンタマシダ、菊、トリカラー、ツタ、スパティフィラム、チトセラン、カンノンチク、アグラオネマと、ディフェンバキアなどを植えて、一部家具が放出するホルムアルデヒドを吸収できる。